【歴史と再発見】なぜ小樽はレトロで美しい?明治の歴史が息づく“音と光の街”の秘密とおすすめスポット5選
生活を支えた産業と街並みが生んだ“ノスタルジー”
北海道の中でも、小樽にはどこか特別な“空気”があります。
運河沿いに立ち並ぶ石造倉庫、ガラスに反射する灯り、そしてどこからともなく聞こえるオルゴールの音色。
そのすべてが、まるで“明治の残り香”として今も街に漂っているように感じられます。
しかし、小樽が「オルゴールとガラスの街」と呼ばれるようになった理由は、雰囲気だけではありません。
北海道経済を支えた歴史、産業の盛衰、そして創造的復活という物語が背景にあります。
本稿では、定量的な史実と小樽らしい情緒を織り交ぜながら、
北海道に暮らす私たちだからこそ知っておきたい“小樽の本当の魅力”をひも解いていきます。
目次
小樽は“北海道経済の心臓”だった
明治期の小樽は、現在からは想像できないほど北海道経済の中心地として発展していました。その発展には大きく3つの要素が関係しています。
明治13年:北海道初の鉄道「官営幌内鉄道」開通
▶小樽は物流の要として急速に発展しました。
明治32年:開港場に指定
▶国際貿易港としての地位を確立しました。
明治~大正時代:ニシン漁の隆盛により「一起し千両」と呼ばれ、商社や銀行が集中
▶金融・商業の中心地となりました。
この3つの要素が、かつての小樽を北海道の玄関口として圧倒的な存在感を放つ都市へと変えていったのです。
2ガラス産業の原点。それは“生活と漁業”を支える工業だった

小樽が「ガラスの街」と呼ばれる理由は、観光工芸から始まったわけではありません。住民の暮らしと生業に直結する生活の必需品だったのです。
■ 生活に欠かせない石油ランプ
明治中期の北海道は電気普及が遅れ、ガラス製の石油ランプが各家庭の必需品でした。
■ ガラス浮き玉(ブイ)の大量需要
小樽ではニシン漁が盛んで、網を浮かせるガラス製浮き玉が大量に必要とされ、
昭和初期には年間1000トンを超える製造量を記録する年もありました。
※現在も浮き玉を製造し続けている工房は、小樽の「浅原硝子製造所」です。
つまり小樽のガラス産業は、
“海と暮らし”を支える工業として発展した街が原点なのです。
実用品から工芸へ──衰退と再生が生んだ“ガラス文化”
1960年代以降、小樽のガラス産業は急激な変化に直面します。
- ニシン漁の衰退
- 電気普及による石油ランプの消滅
- 浮き玉のプラスチック化
これらによりガラス産業は衰退していきました。
しかし1970年代、北一硝子をはじめとする事業者が、
観光向けのガラス工芸へ転換し、街の再生が始まります。
デザイン性に富んだガラス作品の人気が高まり、街全体にガラス文化が根付いていきました。
また、JR小樽駅構内のガラスランプも北一硝子が寄贈したもので、
小樽の景観づくりにも大きな役割を果たしています。

オルゴールが小樽と結びついた理由

実のところ、小樽にオルゴール産業が根付いた歴史的要素はありません。
しかし、
レトロな街並みにオルゴールの音色がよく合うという理由から、
昭和42年頃にオルゴール堂が誕生し、観光客の心を掴んでいきます。
現在では小樽の大きな観光資源としてオルゴールは扱われ、
“音の観光地”としても全国に知られる存在となりました。
明治の街並みこそ“小樽の物語”を支える舞台
小樽運河や石造倉庫群は、
明治〜大正期の物流都市としての歴史を今に伝える貴重な遺産です。
市民運動によって保存され、現在の観光地として生まれ変わりました。
街全体に歴史が息づき、訪れる人が“時間旅行”をしているような独特の雰囲気を生み出しています。

小樽の物語を歩く——“音と光”に出会えるスポット紹介
1. 小樽オルゴール堂本館

約3,200種・38,000個のオルゴールを揃える日本最大級の専門館です。
正面の5.5mの蒸気時計は15分ごとに汽笛のメロディーを奏で、観光客に人気です。
小樽オルゴール堂本館の基本情報
| 営業時間 | 9:00~18:00 |
|---|---|
| 所在地 | 〒047-0015 北海道小樽市住吉町4-1 |
| 定休日 | なし |
| 電話番号 | 0134-22-1108 |
| 公式サイト | |
2. 天狗山屋上展望台

天狗山の頂上から小樽市街の眺望を楽しむことができます。積丹半島や対岸の暑寒別連峰、日本海などの迫力ある景観を一望することができます。ロープウェイに加え、冬にはスキーを楽しむことができます。
天狗山屋上展望台の基本情報
| 営業時間 | 9:00~21:00 |
|---|---|
| 所在地 | 〒047-0023 北海道小樽市最上2丁目16-15 |
| 定休日 | なし |
| 電話番号 | 0134-33-7381 |
| 公式サイト | |
3.小樽運河

小樽運河は港町小樽の歴史を今に伝える風景名所です。石造倉庫と水面に映る灯りがノスタルジックな雰囲気を漂わせます。散策すれば四季の景色とともに、運河の静かな水面が心を落ち着かせます。夕暮れ時は特に美しく映え、訪れる人を魅了します。
小樽運河の基本情報
| 営業時間 | 24時間営業 |
|---|---|
| 所在地 | 〒047-0007 北海道小樽市港町 |
| 定休日 | なし |
4. 堺町通り

小樽・堺町通りは、歴史的建造物が並ぶ小樽屈指の観光スポットです。ガラス工芸やスイーツ店、雑貨店が軒を連ね、街歩きが楽しいエリア。情緒ある街並みと食べ歩きが楽しめる人気の通りです。
堺町通り
| 営業時間 | 24時間 (通りに面する各店舗の営業時間は各店舗の公式サイトをご覧ください。) |
|---|---|
| 所在地 | 〒047-0027 北海道小樽市堺町 堺町本通り |
| 定休日 | なし |
5. 旧国鉄手宮線跡地散策路

旧国鉄手宮線跡地散策路は、小樽の鉄道遺産を身近に感じられる遊歩道です。レールが残る道をゆったり歩け、四季の風景や歴史的建造物が調和した静かな散策が楽しめます。
旧国鉄手宮線跡地散策路の基本情報
| 営業時間 | 24時間 |
|---|---|
| 所在地 | 〒047-0031 北海道小樽市色内1丁目7−14 |
| 定休日 | 通年散策可能 |
| 公式サイト | |
詳細はこちら
7 小樽が“音と光の街”になった理由
小樽が特別な街である理由は、単なる雰囲気の良さではありません。
- 北海道経済を支えた歴史
- 暮らしと海を支えた“工業としてのガラス”
- 衰退からの再生で生まれた工芸文化
- レトロ景観とオルゴールの調和
- 市民による歴史的景観の保存
これらが重なり、小樽は“明治の残り香”をまといながら輝き続けているのです。
北海道に暮らす私たちにとって、小樽はただの観光地ではなく、
北海道の歴史と文化が凝縮された“物語の街”だといえるでしょう。
- ※本記事の内容は制作時点の情報です。最新情報は各公式サイトをご確認ください。
- ※本記事には、当サイトで紹介しているスポット情報が含まれます。
- ※本記事は公開されている公式情報をもとに編集しています。
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